ここ数年、アメリカからあらゆるタイプの種牡馬が日本に導入されましたが、その中でもブリックスアンドモルタルは大本命の1頭です。それは初年度から600万円という種付け料の設定にも表れていますし、178頭もの繫殖牝馬が集まった実績にも関係者の期待が示されています。サンデーサイレンスの血に染まった日本の繫殖牝馬に対し、芝の中長距離馬をつくろうと考えたときのキングカメハメハ系やハービンジャー以外の選択肢として、ブリックスアンドモルタルが目の前に現れたのです。個人的には、ブリックスアンドモルタルの馬体は意外にコンパクトで手肢の重苦しさがないところが、日本の競馬で成功する要因になると思っています。種牡馬としては可愛らしさを残しており、「品」を感じさせます。その「品」の良さがキングスミールの21には伝わっていて、パッと馬体を見た瞬間に好きになってしまいました。このままの「品」を保って成長してくれたら、強靭なバネと手肢の軽さを生かして、牝馬クラシック戦線に挑めるような馬になるのではないでしょうか。